しあさっての方向

本と音楽と酒と詩

メッセージ(1994)

できるだけ
意味のない電話が欲しい
なんでもない一日を
ぼんやりながめたドラマなんかを
浮かぶままにただ連ねていく
話 したかったんだ
そんな気持ちだけ伝わってくるような


そうしたら僕は
おもいっきりどうでもいい手紙を返すよ
昨日見た夢の話や
幼い頃の友だちを語って
レポート用紙を埋めていくんだ
手紙書きたかったからさ
その思いだけ
君に届けるよ


中身がないことを
気にすることはないんだ
唄い出す気持ちがあるのなら
その気持ちだけ唄っていればいい
君に届きたい僕
それだけが届けばいい
たぶんそれが
一番のメッセージ


土曜の午後なら自転車で
遠くまで漕ぎだしたい
たどりついた場所がきっと
目的地になるはずだから


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