絆が消える時
絆は、長い紐を持つようなもの。
お互いの姿は見えないなかで
たとえば
互いに、引き合っている時は強く絆を感じる。
確かな手応えと、喜び。愛や友情や、信頼。
もうそれは、確かめる必要も無い確かな絆。
そう思えた時もあった。
永遠に失われることは無い。
そう信じていた時も。
でも、いつか不安におそわれる。
相手も同じ気持ちで、紐を持っているのか。
もう一方の端に、
相手はちゃんといるのか
思いっきり引っ張って、確かめてみればいい。
でも、それが出来ない。
何の手応えもなく、紐が手繰られてきたら。
もしかしたら、もうずっと前から。
その絆を信じていたのは、片方だけだったかも。
考えたくないけれど。でも。
疑ってしまった時、弱気になってしまった時、
絆は失われる。
だから。
無意味な会話や、消耗するケンカも、
干渉や、失言や、感情の暴走も、
きっと必要なこと
共に生きていくためには。
面倒くさいけどね
ね?