しあさっての方向

本と音楽と酒と詩

絆が消える時

絆は、長い紐を持つようなもの。
お互いの姿は見えないなかで
たとえば

互いに、引き合っている時は強く絆を感じる。
確かな手応えと、喜び。愛や友情や、信頼。
もうそれは、確かめる必要も無い確かな絆。
そう思えた時もあった。
永遠に失われることは無い。
そう信じていた時も。

でも、いつか不安におそわれる。
相手も同じ気持ちで、紐を持っているのか。
もう一方の端に、
相手はちゃんといるのか

思いっきり引っ張って、確かめてみればいい。
でも、それが出来ない。
何の手応えもなく、紐が手繰られてきたら。
もしかしたら、もうずっと前から。
その絆を信じていたのは、片方だけだったかも。
考えたくないけれど。でも。

疑ってしまった時、弱気になってしまった時、
絆は失われる。
だから。

無意味な会話や、消耗するケンカも、
干渉や、失言や、感情の暴走も、
きっと必要なこと
共に生きていくためには。

面倒くさいけどね

ね?