しあさっての方向

本と音楽と酒と詩

友達のいない人

友達がいない人と友達になりたい
ロックは友達のいない人のための音楽だと
甲本ヒロトは言ったけれど
僕は友達がいない人と友達になりたい

 

友達がいないとき
本ばかり読んでいいた
マンガばかり読んでいた
音楽ばかり聴いていた
誰かのインタビューを読んで
その人の気持ちになったり 聞き手の気持ちになったり
僕はその場にいたかのような気持ちになって
会ったことも無い編集者と親しくなった

 

友達はいなかったけど
僕の気持ちがあうものはたくさんあった
音楽 小説 ドキュメンタリーや映画や、そして詩
それは友達がいない時の友達だった

 

すべてのさびしい人
すべてのうまくいっていない人
すべての 自分の気持ちをうまく伝えられない人 のために
僕は仕事をしていきたい
そんな人と僕は友達になりたい
間接的にでも
そんな人を励ましたい

 

友達のいない人は 今は少ないのか
趣味があう人とは出会いやすくなっているのかな
それはきっといい事なんだろう
それでも

 

誰かに出会いたい気持ちを抱えて
うまく伝えられない気持ちを抱えて
歩いている人は いるんだろうと信じて