しあさっての方向

本と音楽と酒と詩

ハラスメント

パワハラとかハラスメントを受けるとはどういう事かというと、心の中にその加害者がい続けるということ。

心の中にその時の上司や先輩や教師がいて、その時の言葉を自分に向けて言い続ける。

 「何やってるんだ」
 「こんなこともできないのか」
 「お前には無理だ」
 「お前は取るに足らない人間だ」

僕の心の中にはまだあいつがいて、心の中の僕を苛んでいる。
あるいは心の中のあいつが僕を乗っ取って、同じような言葉を若者に投げつけさせる。

昔の自分のような若者の、昔の自分のような失敗を、あの時のような言葉遣いで叱責し、あの時されたように心を追い詰める。

 「何やってるんだ」
 「こんなこともできないのか」
 「お前には無理だ」
 「お前は取るに足らない人間だ」

興奮が冷めて我に返り、自分がしたことに気付くと、消えてなくなりたくなる。
この連鎖を断ち切るには、自分がいなくなるしかないとも思う。

いやいやそんなことはないはずだと、こんな文章を書いている。