しあさっての方向

本と音楽と酒と詩

随想 2012 秋

僕たちはかつて、
平和な時代に生きている事を、ある種の負い目に感じていた
生きる事がたやすくなったかのように錯覚して
そんな生には、密度のようなものが欠けていると錯覚して
戦いや貧困と背中合わせになっていた時代と、そこを生きた人々を羨ましく思ったりした。

そして今
こんな時代を作り出し、僕たちはまた
自分たちより上の世代を見上げて
あの頃とは違う事を考えている

全く救われない