しあさっての方向

本と音楽と酒と詩

R.E.M. / Everybody Hurts

先月、プロデューサーとなって初めての長編ドキュメンタリーを製作しました。


「ディレクター時代とは違って、自分の好きに作れるぞー」
で、最初に考えたのは、どんな曲を使うか、でした。


テーマは「非行少年の立ち直り」という重いものでしたが
それだけに、暗い番組にしたくない。
むしろ、頑張ろうとしている少年や、
それを支えようとしている人達がヒーローのように見えてほしい。
番組を見た人が「自分も、何か手助けしたい」と思えるような番組にしたいと考えたのです。


編集中、ずっとiPODで色々な曲をリピートした結果、たどりついたのがR.E.M.のEverybody Hurts でした。


まずは聴いてみて下さい。



「みんな傷ついているんだ。君だけじゃない。だから頑張れ」という
R.E.M.にしては、シンプルすぎるほどシンプルな歌詞で、


どこかで見た彼らの言葉では、「若い人達に向けて書いた」というような事が書かれていました。


そして、この曲を選んだもう一つの理由は
ハイチ救援の時に、この曲がカバーされて作られたビデオが、とても素敵だったからです。



ビデオにはいくつかのバージョンがありますので、
気に入ったら、調べてみてください。


もちろん、震災そのものが不幸であるにしても、
傷ついた人達の姿や、その人達の「傷」そのものが
何か美しく、尊いものに見えてくるのが不思議です。


音楽の持つ力。映像の持つ力、そして言葉の持つ力。
そん素敵な力にまつわる知識と技術を、さらに高めて、組み合わせて
もっと「いい番組」(not only視聴率)を作っていきたいなぁと
最近は考えます。


そして、僕が後輩と作った番組は、
3月2日にBS-Hiで全国放送される予定です。
また、その時にお知らせいたします。