しあさっての方向

本と音楽と酒と詩

忘却/抵抗

更地になった場所に

何の店があったか思い出せない

誰かが大切にした店が

また一つ更地になった

 


取り返しのつかないことが

毎日のように起きて

誰かが人生をかけた証が、

跡形もなく片付けられていく

 


更地になった場所に

何の店があったか思い出せない

つまり僕らも

そのように消えていくということか

それに抗いたい

 


覚えてないと 忘れてしまうよ

大切なことは どこかに書きとめないと

翌朝には何もなかったかのように

 


それに抗いたい