しあさっての方向

本と音楽と酒と詩

敗北

僕らは薄々気付いている

僕らはもうすぐ、何かを失うだろう

仕方ないよ、と僕らは言うだろう

誰も悪く無いよと、誰かが言うだろう

みんなで乗り越えようと、みんなが言うだろう

忘れる事は得意だから、自分を誤魔化すことも

起きてしまった事を、いつまでも言ってても仕方ないと

(1945 2011 そして2020)

僕らはもうすぐ負ける 

僕らの心は打ち砕かれる

嘘くさいと思いながらも、

流れに逆らわずにきた末の帰結に打ちのめされる 

先んじて煽ってきた人も

地道に準備してきた人も

何かのおこぼれにあずかろうとした人も

それぞれにショックを受けて それでも

前を向くしかないだろう

でもそれは目をつむることではないだろう 

僕らはその時こそ見なければならないのだろう

自分たちの姿を

いつまでも大人にならない子どもの群れとして生きる 

自分たちの姿を