しあさっての方向

本と音楽と酒と詩

天使の分け前

映画館で見逃した、ケン・ローチの新作をDVDで。

あまり映画を数多く見る方ではないのですが、ローチの作品はほとんど見ているような気がします。イギリス周辺の厳しい社会環境に生きる人々を(そのダメな部分も含めて)リアルに、それでいて暖かく描く監督です。

前作はイラク戦争後の混乱を舞台にしたヘビーな「ルート・アイリッシュ」でしたが
今回の「天使の分け前」は、なぜかウィスキーのテイスティングに天性の才能を持つ悪童が仲間たちと底辺の生活からの脱出を図る、という「エリックを探して」以来の社会派コメディ?路線の作品。

ローチにしては色々と甘い所もありましたが、期待されたものにはきっちりと応える安定のクォリティでした。