しあさっての方向

本と音楽と酒と詩

誰の五輪だろう?

ロンドン五輪が、もうすぐ終わる。
そんなに熱心に見た五輪では、なかったけれど。
テーマがはっきりしない五輪、ではなかったか。

北京は「ボルトの五輪」だったような気がする。
あるいはフェルプス。いってみればモンスターの五輪。
でもロンドンは、そうじゃない。

日本人にとっては、北京は北島康介であり、ソフトボールの上野であり、柔道の石井慧の五輪だった。
(あるいは星野ジャパンの惨敗、か)
では、ロンドンは何か?
まぁ「チーム力」的なまとめはあるだろう。
なでしこや競泳チームに、それを見る事は可能な気がする。

でも、本当にそうだろうか。

何か、大きな物語の不在を感じる五輪だったような気がする。

決して、つまらない思いをしたわけではなかったが、
五輪ならではの、禍々しいまでの才能の萌芽や
圧倒的な人間力の物語を感じる事が無かったのは、
やっぱり残念だ。