しあさっての方向

本と音楽と酒と詩

どうして

あんな事をどうして 僕は言ってしまったんだろう
大切な人に
誰よりも大切な人に


「ほんとうの事を言いたかった」
「ほんとうの事を伝えたかった」
でも 
それは嘘だ


君を困らせる事を僕は知っていた
君を悲しませる事を僕は知っていた
知っていたのに
知らないふりをした


結局
自分が気持ち良くなりたいだけだった


あまつさえ 君を
嘘つきとさえ言った


(死んだ方がいい)


でも その瞬間
僕は本当にそう思っていて
本当にそう思っている事を 君に伝えたかったんだ


結局 
僕は君を傷つけたかった ということが
あの夜についての 今夜の結論で


死ね 俺
あるいは
死ぬような思いを抱えて
生きろ