しあさっての方向

本と音楽と酒と詩

ユーフラテス(2003)

あの曲がりくねった川の名前を知っている
そのほとりで5千年前から人間が暮らしてきた事を知っている
たくさんの争いが繰り返されてきた事を知っている
歴史の教科書で読んだ 
14歳くらいの頃


あの曲がりくねった川は 
戦争が始まろうと終わろうと
同じように流れ続けるけれど
川の流れを見ていても 
繰り返された歴史を思っても
救いなんて無い


愚かな人間が
作り上げたものを台無しにする
もう一度作り上げて
また台無しにする
繰り返し 繰り返し 台無しにする
だけど今
そんな風に俯瞰する事の方が 罪深い気がするのはなぜ?


あの曲がりくねった川のほとりで
5月になったら 5月の花が咲く
6月になったら
6月の果実が実る


もう一度 やってみろよ