しあさっての方向

本と音楽と酒と詩

好きの敗北

目の前のビールを飲み干す事が、苦痛な時がある。
大好きなビールでさえ、
缶を開けたら「最後まで飲まなければいけないもの」に変わる。
自分の「好き」が、義務に変わる時。
それが一番手に負えない。
自分の「好き」の脆弱さに気づかされる時。
それが一番打ちのめされる。
 
中途半端に終わった
幼い頃の習い事や
中学の部活や
高校の趣味や
大学の研究や
ふられる事もなかった女の子達が
もう、何を始めたって無駄じゃないのかと忠告しにやってくる。
 
いっその事何もしないで
自分の最後に何が残るか試してみたくなるけれど、
大体その結果もわかっているから、試してみるまでもない。