しあさっての方向

本と音楽と酒と詩

現実

ハリウッド映画やドラえもんによって植え付けられた「人類共通の敵が現れたら、世界は手を取って戦う」的な幻想は、コロナによって完全に打ち砕かれた。 人類に危機が迫っても、自分(と自分の仲間)のことしか考えない奴は考えないし、危機に乗じて金を儲け…

苦しみ

苦しみの中にいるか 苦しみの後にいるか 人は 必ずどちらかだ 苦しみの中にいるか 苦しみの後にいるのか あなたはどちらだ 苦しみの後は 実は 苦しみの前 かもしれない それでも 苦しみの中にいるあなたに 苦しみを後にしたあなたが かけられる言葉がある (…

Unite. we can win.

コロナの報道。注意を喚起させることはとっても大切だけど、一方で「ちゃんと対策すれば、防げます」というメッセージも伝えてほしいなと思います。不安な気持ちに押しつぶされそうな人は、私を含めてきっと少なくないはずだから。 地震の時の直接的な呼びか…

誰よりも自由に海へ

番組や企画はディレクターが船長 じゃぁプロデューサーは何だろう 父親のように導くときもあれば 教師のように指導したり パトロンのように 環境だけを提供するときも 時には 海賊のように船を乗っ取ってしまうことも あったかもね 船長とクルーがうまく船を…

ひとりぼっちの靴下

干した靴下を取り込んで靴下のペアをマッチングする午後 ペアが見つからない靴下がある片方だけの靴下2人で生まれてきたのに今はひとりぼっち (似たような靴下をマッチングしてみる) 相方を失った靴下はさびしそう 答えを失った質問みたいに理想を失った現…

「2020年大晦日 ボクシング観戦記」

17時半、比嘉大吾の右アッパーのダブルが相手をなぎ倒した。そしてその1時間後。井岡一翔の左フックが無敗の3階級王者の顎を打ち抜いた。.2020年の大晦日。特別な試合が行われた、それも2戦連続で。.番組で関わった比嘉の試合は一応見ないとな、初…

大丈夫じゃない

大丈夫そうに見える人が 全然大丈夫じゃないなんて よくある話 「大丈夫そうに見えるのに」なんて そんな言葉がずっと 大丈夫そうな人を苦しめているなんて よくある話 (だから気付いて)

ラストコメント

「@@さんの挑戦は続きます」「@@さんの戦いは始まったばかりです」 ディレクターになったばかりの頃は、リポートの最後をそんな風に締めくくろうとして、先輩に笑われた いかにも常套句だと、ま、確かにそれはそうなんだけれど でも語彙の乏しさだけでな…

冬眠

毛布にくるまって、ソファに寝転んで、一日何もしない。 冬眠する動物みたいに体温も低くなって、あまりお腹も空かない。 たぶん、本能的に体や心が回転数を落としている。 あるいは鬱なのか、そもそも怠け者だからという説もあるけれど。 回転数が落ちて、…

損をしているような感覚

損をしていような感覚に、とらわれていないか 自分だけが損をしている 正当な評価や対価を得られていない そんな考えに囚われていないか 努力や苦労が認められず 自分が得るはずのものを、得られなかったとき あるいは 他の誰かが手にしているように思えると…

マントラ

子どもの頃、辛い長距離走とかをしている時に僕はひとつの発見をした。 あんなに辛くて永遠に続くように思われた苦しみも、終わってしまえば終わる。 それどころか、終わった後から振り返ると苦しかった時間も、なんだか懐かしい思い出のようにすら感じられ…

僕の考え

僕は思った 確か、こんな風に新幹線から車窓を見ながら 僕は自分の気持ちを言おうと思った どんな形でも とにかくずっと 言い続けようと思った 僕の気持ちや考えは、僕だけのもの それだけは奪われずに持ち続けようと 僕は思った I think that my thought is…

怒ればよかった

ディレクターとなって初めての打ち合わせのことを覚えている。 頭はいいけれど冷たい人ばかりに思えたその部署で、僕は意見を求められて自分が思っている事を口ごもりながら話した。 僕の意見に、何も返ってこなかった。 誰も賛同も反論もせずに、何も無かっ…

届かないメッセージ

君に送ったメッセージが 半日遅れて 今届いたって 本当かな そんな事あるのかな 信じるけれど もしかして もっと前に送った 僕としては かなり思い切ったメッセージに 返事がなかったのは もしかして まだ君に 届いてないからかな きっと そうかな そうじゃ…

引きこもりラジオ

栗原が心を込めて作った「ひきこもりラジオ」の番組を見ながら、丁寧に作られた優しい番組を見ながら、昔のことを考えていた。一人きりだった時、繰り返し聞いていた音楽がある。 例えばそれは真島昌利のソロアルバム「夏のぬけがら」Train Trainの熱狂のさ…

相対主義時代の金言

岸田秀がどこかで書いていた「あなたが強く共感する意見は、あなたが共感するよう狙って書かれたものかもしれないと用心すべし」的な言葉と、吉本隆明の「絶対に正しいと誰もが言う考えは、絶対に間違えを起こす」的な言葉が、人生の指針です。 (原典見つけ…

啓く

物事がうまくいっている時は思いがけない災いが待っているものだからそんなに浮かれていてはいけない と調子に乗りがちな息子を いつも戒めていた 期待しすぎないこと どんなときも何事も うまくいかないものだと思っていればがっかりすることもないから と…

ハードルと正解

高いハードルなら目指したいけれど 誰かの正解に合わせるのはつまらない 誰かのハードルになるのはいいけれど 誰かの正解にはなりたくない 答え合わせしたくなるときはある 基準があれば安心できるのもわかる でもいつかそれ自身が目的になる 間違ってないと…

ハゲと息子

息子はたまに優しい言葉をかけてくれる。 「ちょっと髪の毛、持ち直してきたんじゃない? 白髪は増えたけど」 やっぱ、優しいなぁ息子。 と、思っていると気付く。 彼は父を心配しているのではなく、自分の将来を心配しているのだと。 (すまぬ、息子)

友達のいない人

友達がいない人と友達になりたいロックは友達のいない人のための音楽だと甲本ヒロトは言ったけれど僕は友達がいない人と友達になりたい 友達がいないとき本ばかり読んでいいたマンガばかり読んでいた音楽ばかり聴いていた誰かのインタビューを読んでその人の…

忘却/抵抗

更地になった場所に 何の店があったか思い出せない 誰かが大切にした店が また一つ更地になった 取り返しのつかないことが 毎日のように起きて 誰かが人生をかけた証が、 跡形もなく片付けられていく 更地になった場所に 何の店があったか思い出せない つま…

罪と前進

もう一度初めからやり直せたらどれくらいいいだろう と思う被害者にも加害者にもならず 歩めたらと でも それはできないこと過去の僕の言動にはきっと権力的で抑圧的なものもあった確実に僕は 多くの人を傷つけてきた 仕方なかったとは言えない被害者でもあ…

変化の時代

変化の時代はチャンスだよね 大勢が変わっていくときにその動きに合わせようとしたりその行き先を先取りしようなんて考えないで みなが変わることだけを目指している時はちょっと違う動きをしてみよう みなが 我先に動こうとする時にはちょっと止まってみよ…

可愛げが大切

なんで自分の考えが伝わらないのかなんで正しいはずの自分の考えが、主流にならないのかそんなことを思う時は、きっと見失ってる正しいかどうかは別にして僕らの考え方やあり方は現状においては少数派かもしれないということを残念ながら そして少数派の考え…

Here we go again

いつだって冷静でいたい楽観的になりすぎず 悲観的にもなりすぎず(でも少しだけ楽観方向で) トップが変われば全ては変わる それは幻想 彼は僕らの弱さを徹底的に暴いたその弱みは今や皆が知っているオレオレ詐偽の手口のように 共有された日本人の弱み 組…

不毛

「そういうのはもういいすから、 早く結論を言ってもらえませんかね」 そんな視線を感じながら、仕事の意義や、過程の大切さを話している時がある。これ、全然届いてないなぁと思いながら(僕と僕の言葉にカリスマ性がないのが問題だ) 不毛だけど、僕らの戦…

仕事を楽しく

たまにバタバタ仕事をしていると「忙しくて大変でしょう」的なことを言われる時がある。期待される答えは「いやまじで辛すぎ、今月ほぼ休んでないよ」なのかもしれないけど、実はそんなに大変じゃなかったりする。忙しいことと大変なことは、イコールではな…

清志郎の素敵な話

忌野清志郎の素敵な話はたくさんあるけれど、一番好きな話は糸井重里の歌詞で「パパの歌」を歌ってた頃の話。(細部はうろ覚え) 渋谷陽一に「人の歌詞を歌うのって、ロックシンガーとして嫌じゃないの?」と聞かれた清志郎が答えた。 「いいんだよ、そんな…

一局の将棋

「それも一局の将棋である」 将棋に夢中になっていた中学生の頃、升田幸三とかプロ棋士の観戦記を読むのが好きだった。その中に良く出てきた表現が〈それも一局の将棋〉だった。 次に指す手に2つの選択肢があり、どちらかが正解とは言い切れない状況。 もし…

忘れてた

いつでも買えると思っていたものは そうではなかったいつでも行けると思っていた場所は そうではなかったいつでも会えると思っていた人は そうではなかったどうにでもなると思っていたことは どうにもならなかった 忘れていた 大切な人のことを必要なものを…